tsukimi6's blog

忘れっぽいので

「戦国時代展」 1日学芸員のあやちょさん

1日学芸員和田彩花さんと挑戦「戦国時代」に迫ろう!

2017年2月26日(日)京都文化博物館6階ミュージアムギャラリー

①11:30~12:15、②14:00~14:45 ←私は①に参加

1日学芸員和田彩花アンジュルム

講師:西山剛(京都文化博物館 学芸員

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東京・京都・山形の3会場を回る「戦国時代展」の京都会場・京都文化博物館で、アンジュルムのリーダー和田彩花さんの1日学芸員イベントが開催され、それに参加してきました。

 

イベント内容は、戦国時代展の解説講座として1日学芸員のあやちょさんが興味を持った展示物を中心に戦国時代展を京都文化博物館学芸員さんと解説していくといったものです。

イベント参加にあたって注意事項が、

「イベント前に必ず展覧会を鑑賞しておくこと」

ちなみに、京都会場開催は2月25日からでイベントの前日です。つまり、25日か、当日26日のイベント始まる時間までに見ておかなければいけないとのこと。……短くね?

「イベントでは戦国時代に関するクイズが出題されます」

「クイズは展覧会から出題します」

ちゃんと鑑賞して勉強しとけとのお達しです。見る時間あんまないのに~(;'∀')

なかなか厳しいイベントです。もちろん、イベント参加券と展覧会入場券は別!とりあえず入場券を前売りで購入して当日の朝から展覧会を見ることにしました。

 

そして当日、開館時間前に着いたのにもうすごい並んでる!みんなやっぱ鑑賞する時間当日しかないよね……。まあ日曜日だし、あやちょさんのイベントと関係なく早々と来た戦国時代好きもいたのかもしれません。入場券購入の列と入場の列が違ったので、前売り買っといて良かったです。

 

戦国時代展は4階と3階の特別展示室でやってました。真田丸見てたから展示されてる六文銭の赤い旗にテンションが上がる~。チラシに真田の法螺貝が載ってたから法螺貝におおっ!って寄って行ったら毛利のでした。真田は後期らしい。

まあ、応仁の乱(1467年)から100年くらいがメインの展覧会なので、時代違うんですけど。

上杉謙信VS武田信玄川中島合戦図屏風が二種類あって見比べたりできるの面白いです。

洛中洛外図屏風上杉本さすがの迫力!!

イベントまで時間がないのでざっと見て、あやちょさんが好きそうなものをチェックします。

泥足毘沙門天立像 鎌倉時代 山形・法音寺蔵
仏像さん!実物は小さいものの、武具などの装飾が細かくかっこいいです。上杉謙信と一緒に戦ったという伝説があるらしく、勇ましい表情。

短刀 銘 吉光 号 五虎退(ごこたい) 13世紀 個人蔵
上杉謙信正親町天皇からもらった短刀。五匹の虎を退けた由来があるらしい。ラジオであやちょさんが日本刀にも興味を持ちだしたと話をしていたらしく、短い刀が好きだと言ってたみたいなので。(ラジオ聞いてない)

この二つは触れられるだろうなとすぐにわかりました。

 

1回目の参加なので、展示見る時間1時間くらいしかなかった。普通は再入場できないのですが、イベントに参加しますと伝えると再入場できるようハンコを押してもらえました。6階の会場に向かいます。

イベント参加券と展覧会入場券を見せてイベントのレジュメ(展示品の写真をカラープリントした用紙をホッチキスで留めたもの。番号がふってあり、イベント終了後回収しますの注意書きあり)を受け取って和室に入ります。畳の上に座布団が敷き詰められていて、前の方から埋まっていっていました。

しばらく待って、係りの方の挨拶があり、あやちょさんと京都文化博物館学芸員の西山さんが呼び込まれました。それぞれ紹介されて講座スタート!ここからは学芸員の西山さんが進行を務められていました。西山さん良い声だし説明わかりやすいしおもしろかった。京都文化博物館のなんかの展覧会の時にこの方のギャラリートークを聞いたことがあるような気がする。

導入として、西山さんがあやちょさんに美術に興味を持ったきっかけを振ります。

よく聞く「群馬から東京に通っててある日お仕事の集合時間を間違え早めに東京駅に着いてしまったところ、近くの美術館で『マネ展』をやっているのが目に留まり時間つぶしに入ってマネの黒い世界に惹かれた」(要約)の話から始まり、洋画から入って最近は浮世絵などにも興味を持ち、仏像も好きだというあやちょさんの美術好き歴が簡単に紹介され、そこから今回の戦国時代展はどうですか?という流れだった気がします。(曖昧)

あやちょさんの絵画への目覚めについてはこちらでどうぞ↓

 

イベント当日朝、博物館開館前に西山さんの案内で京都会場を鑑賞したあやちょさん。西山さんがドヤ顔で解説したそうですが、あやちょさんは先に東京会場で戦国時代展を鑑賞しており、そちらで同じ解説を聞いていたそうで、そうとも知らずドヤ顔で解説していた西山さんは恥ずかしかったそうです。

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あやちょさんは、戦国時代って戦いばっかしてるイメージだったけど、美術品など文化もちゃんとあったんだと知れたとおっしゃっていました。

そんなあやちょさん、この日は1日学芸員です。西山さんが、和田さんは今日は学芸員なので、学芸員としてみなさんに展示品を紹介していただきたいとおっしゃられ、ここからレジュメに印刷されている展示品についての解説が始まります。

レジュメの展示品は5点、1点を除き和田彩花セレクトです。

 

洛中洛外図屏風 上杉本 十六世紀後半 狩野永徳/画 米沢市上杉博物館蔵 (原本展示2/25~3/12、複製3/14~4/16)
これだけは西山さんが「洛中洛外図屏風について話してほしい」とお願いして入れてもらったそうです。西山さん曰く、戦国時代展の企画が始まったのは覚えてないけどかなり時間をかけて進めた展覧会だそうで、西山さんのパソコンに残ってる一番古いデータの日付は2013年6月だったらしい。西山さんは戦国時代展第一回目の会議で、この『洛中洛外図屏風 上杉本』を出したい!!と言って、周りにいや無理だろ~とか言われたとか。今回無事に展示が叶い、満足気であやちょさんに感想を求めていらっしゃいました。

あやちょさんは東京国立博物館で『洛中洛外図屏風 船木本』の方をご覧になられており、よく見ると描かれている京都の人々が表情豊かで楽しい!今回展示されてる上杉本はすごく華やかな感じ!現物の横に拡大して見られるデジタル画像のモニターが置いてあるんですけど、それで細かい表情とか見て欲しい!とのこと。ちなみに、イベント終了後再入場して確認したらちょうどモニタートラブルで背景のところを異様に拡大したまま元に戻らない状態を係りの人が直しているところでした。残念。

上杉本は京都会場のみ展示。

船木本についてはあやちょさんの二冊目の著書に詳しく書いてあります↓

美術でめぐる日本再発見 - 浮世絵・日本画から仏像まで -

美術でめぐる日本再発見 - 浮世絵・日本画から仏像まで -

 

 

 

 

泥足毘沙門天立像 鎌倉時代 山形・法音寺蔵 (前期展示)
やはり来た、仏像さん!予想が当たりました。上杉謙信と一緒に戦った毘沙門天です。
東京会場で見た時は謙信を守っていた頼もしさを感じた。今日見たら雰囲気変わってて優しかった。東京会場はこの像一体がバーンと展示されていたけど、京都会場は上杉謙信の肖像とか掛け軸や謙信に関わる品々と一緒に展示されているから家に帰ったような感じで優しい雰囲気なのかもとあやちょさん独特の感性で紹介してくださいました。会場が変わり、仏像さんの表情の違いを感じたあやちょさんの言葉をなるほどなるほどと聞いていた西山さんが最後に一言、「どうも、ライトの当たり方があまいようですね。あとで調整しておきます」

ズコー_(┐「ε:)_

ここで、展示と関係なくあやちょさんのお気に入りの仏像さんの話へ。弥勒菩薩半跏思惟像が好きで、中宮寺(奈良)と広隆寺(京都)とに推しがあるそうですが、中宮寺の方は頼もしい!広隆寺の方は優しい!と表現しておられました。どっちか一体だとどっちですか?という西山さんの質問に、めちゃくちゃ悩みながら広隆寺の半跏思惟像を推していました。

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広隆寺「宝冠弥勒」(国宝)

この方ですね。

 

短刀 銘 吉光 号 五虎退(ごこたい) 13世紀 個人蔵 (前期展示)
また当たった!刀ということで刀剣乱舞の話が出ました。あやちょさんのお友だちには刀剣女子がいらっしゃるそうですが、あやちょさんは今回東京会場で刀の鑑賞法ほ教えてもらってからやっと刀の魅力がわかってきたくらいのレベルだとか。その鑑賞法とは、刀の前で身体を左右に揺らして光の当たり方を見るというもの。「あー!それで!!」突然すごい反応を示しだす西山さん。「それで揺れてたんですね!!」どうも、朝会場を回ったときに刀の前であやちょさんが揺れてて、なんだろうと思ってたらしい(笑)
あやちょさんのエキセントリックな行動の理由が明かされてほっとした様子の西山さん。光を当てると刀によって刃紋が違い、その個性を楽しむというのが刀の楽しみ方の一つだそうで、揺らすの良いですねと納得されてました。あやちょさんの感想は、とてもスタイリッシュで凛としているとのこと。西山さんもこの短刀は直線で潔い、美男子にされているのもわかると同意。

ちなみに、刀剣乱舞の五虎退はこちらです。

コラボしてたんかい。美男子というか、少年。短刀だから??実物と同じく綺麗な子です。京都会場のみ展示。

 

青磁牡丹唐草凸花文瓶 南宋時代 上杉神社蔵 (前期展示)
これは西山さんお気に入りの青磁だそうです。これ出したいって時に、周りから「重い!嫌だ!」とぐちぐち言われたらしいのですが、あやちょさんがこれを選んでくれたので「ほれみろ!!」とドヤったとか。西山さんが、これいいですよね~とあやちょさんに同意を迫り嬉しそうにされていました。おめでとうございます。

 

達磨・豊干・布袋図 南宋時代 (達磨図:伝門無関/画、減翁文礼/賛)(豊干・布袋図:李確/画、偃谿廣聞/賛) 妙心寺蔵 (展示2/25~3/18)
このブログ書いている時に途中で一回消えたので何書いてたか忘れた。墨一色で空間を表すのがすごいとか言ってました。禅のイメージを話していた気がしますが、これは元々覚えていません。

 

これでレジュメの5点紹介が終わり、ここから学芸員たるものなんでも知ってなければ!戦国時代展クイズ~が開催されます。

チケット購入時の注意書きに、クイズがあるからイベント前にちゃんと展示見てねって書いてあったので、私たちが答えるもんだと思っていましたが、解答者は1日学芸員さんでした。和田さんが困ってたらみなさんがフォローしてあげてくださいね~という、ミリオネアのオーディエンススタイルでの参加です。

第1問、
洛中洛外図屏風織田信長から上杉謙信に贈られたものですが、作者は?

答えは狩野永徳。1日学芸員さん、あっさりと正解です。

第2問、
五虎退は上杉謙信正親町天皇から拝領したものですが、その正親町天皇肖像画も会場に展示されていました。それはどこのお寺の所蔵品でしょう?

これは難しいので三択です。オーディエンスの誘導により泉涌寺を選択したあやちょさん、正解。

第3問、
泥足毘沙門天立像はある有名な武将と一緒に戦ったという伝説があります。誰でしょう?

最後の問題が一番簡単なやつ(笑) 今までの話にも出てたとおり、上杉謙信で正解。

1日学芸員さん、無事に全問正解で拍手~

 

西山さんがあやちょさんに好きな武将を聞いて、この前映画の本能寺ホテル観てから織田信長が好きだというあやちょさん。あ~僕は信長嫌いなんですよね~な西山さん(笑)

そんな信長の肖像も展示されているという話から、肖像画の見方を教えてもらいました。

武士の肖像で天皇みたいな豪華な畳に座っているやつは、本人が死んでから神格化されて描かれたやつだそうです。あやちょさんが、日本人すぐ神格化しますよね~って言ってました。私もアイドルをすぐに神扱いしてしまいます。日本人なので。

youtu.be忘れてあげるの手を合わせて揺れる振りのあやちょさん神々しい~女神よ~

 

レジュメの5点に振られている番号と同じ番号の人5名にプレゼントが贈られることが発表されて、イベント終了です。

 

戦国時代展は戦いだけではない文化と生活を感じることができるとまとめられていました。

 

今回イベント参加者は特別に再入場を許されたので、レジュメで紹介された5点を中心に改めて展示を楽しむことにします。

早速、五虎退の前で左右に揺れて光の当たり方を見ました。本当に刃の光が真っ直ぐ!隣に展示してあった違う刀は波のような刃紋が揺らいでいて違いがはっきりしていたので、五虎退のスタイリッシュな直線がわかりやすかったです。刀の見方を知るだけで一気に楽しくなりました。帰りに五虎退ポストカードと五虎退マスキングテープ買ってしまうほど五虎退のかっこよさにやられたのでした。

泥足毘沙門天立像は周りの謙信ゆかりの品と合わせて眺めてみたり、表情を覗きこんで西山さんの言ってたライトの当たりのあまさを気にしたりして(笑)

肖像画の畳を見て、神格されてるやつ!生きてる時のやつ!と頭の中で仕分けする遊びまでしました。徳川家光が夢で見た家康の肖像なんて、確かに畳めちゃくちゃ豪華だし、さらに夢設定で雲みたいなのもやもやしてて神格化半端なかったです。

イベント前にさっと見たのも、自分の好みのやつを好き勝手に楽しめてそれはそれでよかったのですが、イベント後に解説を頭に入れてじっくり見るとまた違った楽しみ方ができて、とても面白かったです。

 

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洛中洛外図屏風を中心に京都で戦国時代展をみる意味を感じながら、時空を超えた光景に感動してしまいました。

確かに、京都でこの戦国時代展を見るのはとても贅沢なことだと改めて感動です。良いイベントに参加できました。

 

ブログ書くのが遅くなって、しかも一回消えたのが悔しい。

イベントで解説された5点のうち、洛中洛外図屏風上杉本なんて原本の展示3月12日までで今はもう複製になってるし、達磨・豊干・布袋図は今日までだし、五虎退3月20日まででもうすぐ終わるしな……。

 

 

 

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「戦国時代展」

・東京 終了
 1月29日(日)まで
 
・京都 開催中
 2月25日(土)~4月16日(日)まで
 
・山形
 4月29日(土・祝)~6月18日(日)まで